施工と安全 / 足場 6/7
吊り足場地面がない場所で、上から吊る足場
下に地面がない。足場を立てられない。そんな場所で、上の構造物から吊り下げるのが吊り足場です。
吊り足場とは
橋の桁の下、鉄骨の梁の下、吹抜けの上。ボルトの本締め、溶接、塗装、耐火被覆など、下から足場を立てられない場所の作業に使います。
落ちたら下で止まるものがない。吊り足場の決まりが他の足場より厳しいのは、そのためです。
設置基準
| 作業主任者 | 高さに関係なく選任が必要(5m未満でも) |
|---|---|
| 吊り材の安全係数 | ワイヤロープ・鋼線 10以上/チェーン・フック 5以上/鋼帯 2.5以上 |
| 作業床 | 幅40cm以上で、すき間がないこと |
| 揺れ・ずれ | 控えを取って、揺れたりずれたりしないようにする |
| 脚立・はしご | 吊り足場の上で使って作業してはいけない |
| 点検 | その日の作業を始める前に点検する |
ほかの足場の作業床は「すき間3cm以下」ですが、吊り足場は「すき間なし」です。
使ってはいけない吊り材
ワイヤロープは、素線が10%以上切れたもの、直径が7%を超えて減ったもの、キンクしたもの。チェーンは、伸びが5%を超えたものなど。基準は玉掛け用ワイヤロープとほぼ同じです。
組むときがいちばん危ない
完成した吊り足場には手すりも床もありますが、組んでいる途中にはありません。作業床が取れないときは、幅20cm以上の足場板2枚を交互に送りながら進める方法が認められています。それでも、先に下へ水平ネットを張る、親綱にフルハーネスを掛ける、の2つは外せません。
試験とのつながり
出典:労働安全衛生規則 第562条・第565条・第568条・第574条・第575条、平成21年の安衛則改正の施行通達。厚生労働省「足場等関係の改正」 数値は2026年10月時点で確認しています。