施工と安全 / 玉掛け 4/5
玉掛けの作業手順合図から玉外しまで
玉掛けは、掛けたら終わりではありません。荷が着地して、ワイヤを外すまでがひとつの作業です。
5つの段取り
- 合図を決める合図を出すのは1人だけ。何人もが合図を出すと、運転者は誰に従えばいいのかわからなくなります。笛、手の合図、無線のどれを使うかも、作業の前に運転者とすり合わせておきます。
- 玉掛け荷の重心の真上にフックが来るようにします。荷の重さに対して、ワイヤの太さ・本数・吊り角度が合っているかを確かめます。フックには奥まで掛けます。半掛けはしません。
- 地切り荷が少し浮いたところで、一度止めます。荷が傾いていないか、ワイヤが滑っていないか、荷が崩れそうになっていないか。おかしいと思ったら、下ろしてやり直します。
- 吊り上げ・移動介錯ロープで、荷の振れと回転を抑えます。吊り荷の下には入りません。
- 着地・玉外しまくら材の上に静かに下ろします。荷が落ち着いたのを確かめてから、ワイヤを緩めます。荷の下からワイヤを抜くとき、クレーンで引き抜いてはいけません。荷が倒れたり、ワイヤが跳ねたりします。
吊り荷の下に入ってはいけない場面
法令では、次のような吊り方をしているとき、吊り荷の下への立入りを禁じています。
- ハッカーを使って吊っているとき
- つりクランプ1個で吊っているとき
- 荷の1か所だけに玉掛けしているとき(アイボルトや穴にワイヤを通している場合は除く)
- 結束も固定もしていない複数の荷を、まとめて吊っているとき
- マグネットや吸着式のつり具を使っているとき
- 動力を使わずに荷を下ろしているとき
これはあくまで法令で決められた場面です。現場では、場面を問わず吊り荷の下に入らないのが原則です。
出典:クレーン等安全規則 第25条(合図)・第29条(立入禁止)、国土交通省 近畿地方整備局「安全ニュースレター」(半掛けの禁止)。 数値は2026年10月時点で確認しています。