施工と安全 / 足場 1/7

くさび足場(ビケ足場)ハンマー1本で組める、いちばん身近な足場

家の外壁塗装でよく見かける足場は、たいていこれです。ハンマー1本で組めて、早い。そのぶん、音は大きい。

支柱 くさび 緊結部(ポケット) 手すり・布材
くさび足場の緊結部。① 手すりの端を支柱のポケットに上から差し込む ② くさびを上からハンマーで打ち込む。

くさび足場とは

支柱には、決まった間隔で緊結部(ポケット)が付いています。手すりや布材の端にあるくさびを、このポケットに上から差し込み、ハンマーで打ち込めば固定完了。ボルトもクランプも使いません。

「ビケ足場」は通称で、正式にはくさび緊結式足場といいます。

メリット・デメリット

メリット

  • 部材が少なく、覚えることが少ない
  • 組立て・解体が早い。工期とコストを抑えやすい
  • 部材が軽く、トラックにたくさん積める
  • 建物の形に合わせて、段差や出っ張りにも対応しやすい

デメリット

  • 打撃音が大きい。住宅地では作業する時間帯に気を配る
  • 高い建物には向かない。一般に高さ31m未満で使われる

設置基準

作業床の幅40cm以上
床材のすき間3cm以下
床材と建地のすき間12cm未満(超えるときは補助板などでふさぐ)
手すり高さ85cm以上+中さん(35〜50cm)
幅木(物の落下防止)10cm以上
最大積載荷重決めて、見やすい所に表示する

現場での注意

  • くさびの打ち忘れ:差し込んだだけで打っていないくさびは、手で引けば抜けます。最後に1本ずつ打ち込みを確かめる
  • 手すりの外しっぱなし:作業のために外した手すりは、終わったらすぐ戻す。毎朝の点検で必ず見る項目です
  • 建物から1m以上離れる場合:2024年4月から、幅1m以上とれる場所では、一側足場ではなく本足場(建地2列)が原則になりました

試験とのつながり

  • 1級建築施工管理技士 一次検定:足場

出典:労働安全衛生規則 第561条の2・第562条・第563条、厚生労働省「足場等関係の改正」、仮設工業会「くさび緊結式足場の組立て及び使用に関する技術基準」。 数値は2026年10月時点で確認しています。